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昭和テイストと母娘の愛【映画レビュー】『あやしい彼女』あらすじ&感想(ネタバレ無し)

2016/12/04

TSUTAYA DISCASのレンタルDVDで映画『あやしい彼女』を観たので、その鑑賞記録です。

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式Facebookより

あらすじ

瀬山カツ(倍賞美津子)は、73歳のおばあさんですが気だけは若い元気なお年寄り。

今日もパートで働いている銭湯へ、『東京ブギウギ』を口ずさみながら妙なダンスを踊るかのように陽気に歩いて行きます。

道すがら、いつものように商店街の店に悪態をつきつつ冷やかして行く彼女は、今の時代では老害と呼ばれて嫌われてもしかたのない様子。

そんな彼女の自慢の種は、一人娘の幸恵(小林聡美)と孫の翼(北村匠海)です。

特に彼女の何よりの楽しみは、バツイチながらも大手の出版社で働くキャリアウーマンの娘の自慢話をすることで。

出産の前に事故で夫を失い、女手一つで苦労して育て上げた娘は、カツにとって何よりも生きがいだったのです。

銭湯で働いているときも、誰彼かまわず客を相手に、ファッション雑誌の編集長としてバリバリ働く娘の自慢をしているのですが。

実は幸恵は、販売部数の低下を理由に、既に編集長のポストを奪われていたのでした。

そんなコトは露ほども知らず、つい家では恩着せがましい言い方で、娘に昔の苦労話をしてしまうカツ。

いつものことだしカツに悪気は無いのですが、仕事で挫折を味わって落ち込んでいる今の幸恵には、それを受け流す余裕はありませんでした。

とうとう我慢できずに、キツイ言葉でカツに言い返してしまう幸恵。

「アタシのせいで若い頃に好きなコトができなかったって言うのなら、今からでも好きなコトやって自由に生きればいいじゃない!」

幸恵の冷たい言い方に傷ついたカツは、腹立ち紛れに夜更けの町へ飛び出していってしまいました。

勢いで出てきたものの行く当てもなく、いつもお参りしている神社の階段にボンヤリと座り込むカツ。

フト境内の向こうを見ると、そこだけ妙に輝いて見える写真館に気がつきました。

吸い寄せられるようにフラフラと神社を出て写真館に近づいた彼女は、そのショーウィンドウに飾られたオードリー・ヘプバーンの写真に見入ってしまいます。

若い頃に観た大好きな映画の主人公の顔と、ショーウィンドウに映る自分の顔とが重なるのを見ているうちに、カツは気がつくと写真館の中へと入っていました。

初めて撮るポートレートに照れくささと緊張で固くなる彼女に、店主は優しく声をかけます。

「私がこのカメラでお姫様にしてあげますよ・・・」

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式ツイッターより

写真を撮り終え、何だかボンヤリとした気持ちで写真館を出たカツでしたが、そこへいきなり突っ込んできたスクーターが1台。

運転しているヘルメットの男は、素早く彼女の持っていたバッグをひったくるとそのまま商店街のほうへ走り去っていきました。

ハッと我に返ったカツは、いつもの元気と勝気さを取り戻してスクーターを追いかけます。

とても老人とは思えないスピードで走り、ついに追いついた彼女は男に飛び掛って取り押さえることに成功したのですが、男のヘルメットのシールドに映った自分の顔を見てビックリ!

そこには見慣れた皺の目立つ老女の顔ではなく、どこか幼さの残る若い頃の自分の顔が映っていたのです。

わけの分からない状況にうろたえた彼女でしたが、公園で一夜を過ごし翌日の朝になって改めて若返った自分を確認すると、持ち前のポジティブな性格でその若さを受け入れることに。

ウキウキとはしゃいだ足取りで商店街へ戻った彼女は、爪に火を点すようにして貯めてきたお金を気前良く下ろして、新しい洋服や靴を買い美容院で髪をキレイにカットしてもらうのでした。

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式Facebookより

若さを取り戻して、さてこれから好きなコトをやるぞと意気込んだ彼女でしたが、考えてみると何もやりたいことが思いつきません。

子供の頃から生きることに必死で、大人になってからも働いてお金を稼いで、とにかく自分と娘の生活を守ることだけを考えてきた彼女は、これといって夢とか趣味のようなものは何も無かったのです。

途方にくれて、とりあえずパートで働いていた銭湯へ行って湯船につかるカツでしたが、アレコレ考え込んでいるうちにのぼせて気を失ってしまいました。

幼なじみでもある銭湯の店主の中田次郎(志賀廣太郎)に介抱されて気がついた彼女は、思いつきで口からでまかせの不遇な素性を話したのですが。

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式ツイッターより

結果的にそれが次郎の同情を誘い、その場はとりあえず彼の家にやっかいになることに。

名前もオードリー・ヘプバーンからとって「大鳥節子」と名乗り、カツとはまったくの別人の自称20歳の女の子として暮らすようになったある日のこと。

節子は、はずみで商店街の「のど自慢大会」に飛び入り参加したのですが、彼女の歌う『見上げてごらん夜の星を』に聴き入る男が2人いました。

1人はカツの孫の翼、そしてもう1人は音楽プロデューサーの小林拓人(要潤)です。

小林は節子の歌の才能に気づいて彼女に話しかけようとしたのですが、その前に孫の姿に気づいた節子は「のど自慢大会」の会場から逃げ出します。

追いかけた小林は彼女を見失ってしまうのですが、同じように後を追った翼に捕まってしまう節子。

小林と同様に彼も節子の歌に感動し、自分のバンドのボーカルになって欲しいと頼み込むのでした。

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式ツイッターより

最初は断る節子でしたが、彼の泣き落としの演技にまんまと乗せられて、かわいい孫のためならとの思いもあり引き受けることに。

彼女の主張で、昭和の懐メロをアレンジして演奏するバンドに生まれ変わった翼達は、路上ライブを中心に活動を始めます。

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式Facebookより

一方、相変わらず節子の行方を捜す小林は、ついにネットのライブ映像から彼女を見つけ出し、バンドとしてテレビの音楽番組への出演をオファー。

その番組で演奏した『悲しくてやりきれない』が認められ、彼らのバンドは次第に評判になっていくのですが・・・

映画『あやしい彼女』

画像:映画『あやしい彼女』公式Facebookより

感想

この映画は、2年前の2014年に韓国で公開された『怪しい彼女』という作品のリメイク作で。

日本よりも先に中国とベトナムでもリメイクされてて、それぞれ評判になったモノなんですが。

オリジナルの韓国作を観た人は、それと比べて評価を下げたりする人もいて、残念ながら公開当時は興行成績があまり振るわなかったようです。

とはいえ、劇場に足を運んだ人の感想は良かったと絶賛する声が多いし、実際観てとても良かったんで、DVDでも構わないのでたくさんの人に観てほしい作品ですね。

基本的にはコミカルな味付けでまとまったストーリーなんですが、実は昭和の時代を懸命に生きたシングルマザーとその娘の家族愛を描いた泣けるお話になってます。

本作の売りの一つでもある音楽についても、いわゆる懐メロの昭和歌謡がふんだんに使われてて、東京オリンピックや万博の頃を生きた団塊世代にとっては涙を誘われるでしょうが。

その頃のコトは知識としてしか知らない私も、ナゼか節子の歌う『悲しくてやりきれない』を聴いて不覚にもチョット泣いてしまいましたよ。

他の『見上げてごらん夜の星を』や『真っ赤な太陽』なんかも、昭和の曲なんですがアレンジが良くて、調べてみたら劇中歌のプロデュースを小林武史が担当してるんですね。

元々良い曲なんでしょうが、編曲次第で十分に今でも古臭さを感じさせずに通用するんだなと思いました。

登場人物については、主人公の瀬山カツは決して感じが良いとは言えませんが根は悪い人ではないし、彼女が必死で生きてきた人生を知ると愛おしささえ感じられます。

そして、そのキャラクターをそのままに若くなった節子を演じる多部未華子が、とても良いんですよね。

彼女がデビューした当初は、地味で不機嫌そうな顔をしたコだな程度に思ってたんですが、今では演技力のある魅力的な女優さんという印象に変わってます。

しかもこの映画で初めてその歌を聴いたんですが、思いのほか歌唱力があってビックリしました。

なんでも歌唱訓練を3ヶ月ほど受けたんだそうですが、それだけにしては聴かせる歌声で、彼女が歌うシーンは本作の見所と言っても差し支えないかと。

他の出演者も、倍賞美津子を始めとして実力派ぞろいですから、微妙に笑いを狙ったあざといシーンが多いにもかかわらず、軽薄さを感じさせない作品になってます。

チョット笑ってチョット泣けて、温かい気持ちになれる良作として、是非とお勧めしたいですね。

ちなみにクレジット後のラストシーンで、野村周平がチラっと登場して美味しいところをかっさらってますので、最後まで目を離さないように。

作品データ

●監督・脚本
水田伸生

●出演者
多部未華子
倍賞美津子
小林聡美
要潤
北村匠海
志賀廣太郎

●日本公開年
2016年

●上映時間
124分


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