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危険なセーフハウス【映画レビュー】『デンジャラス・ラン』あらすじ&感想(ネタバレ無し)

2020/04/04

TSUTAYA DISCASのDVDレンタルで映画『デンジャラス・ラン』を観たので、その鑑賞記録です。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:シネマトゥデイより

あらすじ

南アフリカのケープタウンの、とあるカフェ。

マット・ウェストン(ライアン・レイノルズ)は、恋人とパリへの移住の打ち合わせを済ませると、仕事に戻るからと店を出て職場に向かいます。

しかし彼が向かった職場の建物は、異常なほどセキュリティが厳重で、彼のしている仕事が普通のものではない様子。

実は恋人にも秘密ですがマットはCIAの職員で、彼の仕事は、ここケープタウンにあるCIAのセーフハウスを管理することだったのです。

セーフハウスとは、その存在を関係者以外誰も知ることは無く、監視カメラや高度なセキュリティシステムに守られた極秘の施設。

CIAエージェントが緊急事態の隠れ家としたり、安全に守るべき要人などを保護したり、あるいは拉致した対象を秘密裡に尋問にかけたりする際に使う場所なのです。

とはいえ、ここ南アフリカではセーフハウスを使うような事態は起こらず、暇をもてあましたマットは恋人と暮らすためにも、上司に電話でパリへの異動を執拗に願い出るのでした。

そんな彼が上司から色よい返事をもらえずに苛立っていた、ちょうどその頃、元CIAのトビン・フロスト(デンゼル・ワシントン)は同じケープタウンにあるレストランで、MI-6(英諜報機関)の謎の男に会っていました。

フロストは彼から何か極めて危険で重要な情報を受け取り、まずはトイレへ行って情報の入ったチップを注射器状の器具で足に打ち込みます。

そこへやって来た、一人の男。

どうやらフロストを追ってきた殺し屋らしく彼の姿を探しますが、隠れていたフロストは男に襲いかかり、短い格闘の末に一瞬で殺し屋の首を折って倒し、トイレを出て行きます。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

そしてさらに、店を出たフロストを向いのビルから狙う狙撃者のライフル。

ところが、そのライフルの一撃で頭を打ちぬかれて倒れたのは、実はフロストの格好をした別人でした。

フロストは何も知らない男に大金をやって自分の格好をさせて店から出し、彼を身代わりにして自分は店の裏口からMI-6の男と共に脱出したのです。

車に乗って逃げる2人でしたが狙撃者は彼らの逃亡を許さず、狙いを定めて撃った弾は車を運転していたMI-6の男の額を貫きます。

運転者を失った車は事故を起こして止まり、しかたなく車を降りて一人で逃亡を図りながらも、数を増やした敵に追い込まれて逃げ場を失うフロスト。

とっさに近くにあったアメリカ大使館へと逃げ込みますが、彼はそこでも保護されることはなく捕まる立場にありました。

なぜなら彼は、元は有能なCIAエージェントでありながら突然行方をくらまし、今では重要な機密情報を密売して世界中から指名手配されている犯罪者になっていたからです。

捕らわれた彼はCIA本部からの指示によって、エージェントたちと共にマットの管理するセーフハウスへと連行されます。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

ここで本国への移送の準備が整う前に、彼が南アフリカで何をしていたのかを聞き出すための尋問を行うのでした。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

このセーフハウスの管理を担当になってから初めての受け入れが、CIAの誰もが知る犯罪者のフロストということで、緊張して浮き足立つのを必死で隠しながら尋問に立ち会うマット。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

しかしそのとき建物の電源に異常が発生、安全なはずのセーフハウスに不穏な状況が訪れます。

慌てて監視テレビを確認するマットの目に映ったのは、武装をした怪しい数人の影。

彼らは、レストランからフロストの命を狙って追って来た男達でした。

なぜ、このセーフハウスの場所が分かったのか?

疑問に思う間もなく、彼らはドアを爆破して、銃を乱射しながら室内へと侵入してきました。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

フロストを連れて来たエージェント達が応戦しますが、多勢に無勢で次々に倒されていくのを見て、マットはフロストを連れてここを脱出する決意を固めます。

映画『デンジャラス・ラン』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

フロストを狙う敵はいったい何者なのか、そしてエージェントとしての技能も無くセーフハウスの管理人でしかないマットは、犯罪者であるフロストを連れながら、この状況をどうやって生き延びるのか。

マットの命がけの逃亡劇が、今こうして始まったのでした。

感想

最近ではマーベル映画の『デッドプール』で、主役のデッドプールとして下品で不真面目で正義感の無い異色のヒーロー役を披露したライアン・レイノルズですが、4年ほど前のこの作品では若手CIA職員を初々しく演じてます。

そしてライアン・レイノルズと行動を共にするのが、ベテラン俳優のデンゼル・ワシントンでして、彼は善人から悪人まで実に上手く演じることのできる役者さんなんですね。

今回は元CIAエージェントでありながら祖国を裏切った悪役を演じてますが、やはりただの悪人じゃないわけで、有能なエージェントでCIAの先輩としてライアン・レイノルズ演じるマットに影響を与えていくお話になってますよ。

スパイものとしてよくある筋書きとも思えるストーリーで、新奇性には欠けるかもしれませんが、適度にアクションありカーチェイスありで、テンポも良く楽しめる作品になってます。

それから、こういった作品でときどき登場するセーフハウスというものにスポットを当てて、普段はとても暇だったりするその運営の様子が分かる点でも面白さを感じました。

スリルとサスペンスを盛り込んだ気軽に楽しめる娯楽作として、よくできた映画ではないかと。

作品データ

●原題
Safe House

●監督
ダニエル・エスピノーサ

●出演者
ライアン・レイノルズ
デンゼル・ワシントン

●日本公開年
2012年

●上映時間
115分

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