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恐怖のダーク・コメディー【映画レビュー】『後妻業の女』あらすじ&感想(ネタバレ無し)

2017/03/17

TSUTAYA DISCASのDVDレンタルで映画『後妻業の女』を観たので、その鑑賞記録です。

映画『後妻業の女』

画像:映画『後妻業の女』公式ツイッターより

あらすじ

柏木亨(豊川悦司)が主催する結婚相談所「ブライダル微祥」が開く婚活パーティーで、武内小夜子(大竹しのぶ)が狙うのは財産のある高齢の男。

そして持病があれば尚良しという方針は、彼女の目的が結婚そのものではなく、相手の男が死んだ後の財産を得ることだったからです。

しかも所長の柏木は小夜子とグルで、二人で共謀して、これまで何人もの男が小夜子と結婚した後、程なくして事故や病気で命を落としていました。

映画『後妻業の女』

画像:映画『後妻業の女』公式ツイッターより

2年ほど前に柏木主催の婚活パーティーで小夜子と知り合い、やがて内縁の関係になった元女子短大教授の中瀬(津川雅彦)も、財産があり心臓に持病を持つ高齢の男。

映画『後妻業の女』

画像:映画『後妻業の女』公式ツイッターより

彼の死を願う小夜子は心臓病の薬を胃薬とすり替え、おそらくそのせいで倒れた中瀬は、意識不明の重態となり病院へ搬送されます。

そのすきに中瀬が金庫に隠していた財産をすべて手に入れた小夜子は、ついには点滴用チューブに空気を入れることで、彼の息の根を止めてしまうのでした。

中瀬には2人の娘がいましたが、葬儀が終わると小夜子は彼女たちに公正証書を見せ、「遺産はすべて私が相続しますから」と宣言します。

映画『後妻業の女』

画像:映画『後妻業の女』公式ツイッターより

これに納得のいかない次女の朋美(尾野真千子)が向かったのは、高校時代の同級生で今は弁護士をしている友人の法律事務所。

話を聞いた彼は、キッパリと一言で答えます。

「これは、後妻業やな」

感想

直木賞作家の黒川博行氏による、『後妻業』を原作とする作品です。

出演者として並んでいる名前を見ただけで、癖のありそうな映画だなと思いましたが、その予想どおり癖のある映画でしたよ。

特に大竹しのぶという女優さんは、独特の雰囲気と言うか、内側からにじみ出るような怖い印象がありまして。

演じる主人公の小夜子というのが、高齢の男をたぶらかすタチの悪い女なんですが、まるで大竹しのぶ本人がそういう性格をしてるんじゃないかと思わされます。

本作では、内面に闇を持った、いわゆる悪党タイプの登場人物が何人も出てくるんですが、小夜子は特に深い闇を感じさせるんですね。

作中のほとんどの悪党は、どことなくユーモラスな印象を感じさせる部分もあるんですが、小夜子だけはユーモラスを通り越して恐怖を感じてしまいましたよ。

豊川悦司さん演じる結婚相談所の所長なんかは、どちらかというと小悪党的な感じで、小夜子を操るだけの才覚を持ちながらも変に間の抜けた部分もありまして。

悪事に関しては許しがたいとは思いますが、どことなく憎めないイメージを持ってしまうのは、豊川悦司さんのキャラクターによるところもあるでしょうね。

それから小夜子を調べる興信所の探偵役で永瀬正敏さんが登場するんですが、久しぶりにお見かけした様子では昔のシュッとした感じに少しは戻られたようで。

というのも前回目にしたのが『まほろ駅前狂騒曲』でして、そこではふっくらした面持ちというかハッキリ言って太ってて、パッと見では分からない様子だったんですよ。

今回は、登場してすぐに分かったくらいだったんで、けっこう体重を落としたのかなと。

ただ探偵役ということで、懐かしの『濱マイク』シリーズを思い出したりしたんですが、今回はよりダークな探偵で、最初に持ったイメージとは違う方向に向かってしまったのが少し悲しかったです。

他には、落語家の笑福亭鶴瓶さんや、チョイ役ですが笑福亭鶴光さんが出てるところも面白かったですね。

さらに、尾野真千子さん・ミムラさん・水川あさみさんといった、私の好きな女優さんが何人も出演してるところも良かったです。

特に水川あさみさんは、場末のホステスといった役どころだったんですが、豊川悦司さんとホテルへ行く場面ではパンチラシーンなんかもあったりしまして。

そこを見ることができただけでも、この映画を鑑賞した甲斐があったなんてことは決して思ってませんがね、決して(自己欺瞞)。

セクシーカットといえば、豊川悦司さんと良い関係になるホステス役の樋井明日香さんの濡れ場というか、ヌード姿で熱演する場面もありまして。

しかも、何故かタクシーの中でブラまで外して着替えをするシーンがあったりするのは、ストーリーとは関係の無い完全なサービスカットとしか思えないんですが。

話題作りとしては十分に一役買ってると思われ、樋井明日香さんも頑張った甲斐があったんじゃないかなと。

映画自体はブラック・コメディーというか、ある種ホラーなストーリーで、もちろん勧善懲悪ものではありませんから、ラストはスッキリとした感じでは終わりません。

ですから、人によっては観終わってから胸の中にモヤモヤしたものを抱えてしまいそうで、悪が罰せられないと納得いかないタイプの人は観ないほうがいいでしょうね。

実際こういった悪人たちが世の中にはいるんだろうなーとか思いながら、その生態を観察するような気分で観ることができれば楽しめる映画ではないかと。

作品データ

●監督・脚本
鶴橋康夫

●出演者
大竹しのぶ
豊川悦司
尾野真千子
津川雅彦
水川あさみ

●日本公開年
2016年

●上映時間
128分

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