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友情美談で片付けられない【映画レビュー】『予告犯』あらすじ&感想(ネタバレ無し)

2020/04/04

TSUTAYA DISCASのレンタルDVDで映画『予告犯』を観たので、その鑑賞記録です。

映画『予告犯』

あらすじ

警視庁サイバー犯罪対策課は、インターネットの動画配信サイトで新聞紙をかぶった人物による犯行予告を発見します。

その男によると、集団食中毒事件を起こしながらも開き直って謝罪する態度も見せない食品加工会社に制裁を加えるとのことで。

実際にその会社の加工工場が放火され、有能なキャリア女性捜査官の吉野絵里香(戸田恵梨香)率いるサイバー犯罪対策課は、予告を行った男について捜査を開始することに。

映画『予告犯』

画像:映画.comより

その結果、男が予告して犯行に及んだのはそれが初めてではなく、これまでにも同様の事件があったことが判明。

1件目は、飲食店でゴキブリを揚げる動画をSNSに投稿し店を閉店に追い込んだバイトの男を捕らえ、同じようにゴキブリを揚げて食べさせることで制裁。

2件目は、レイプ事件に対して「男にホイホイついていく女が悪い」というコメントをSNSに投稿した男を捕らえ、器具を使ったアナルレイプによって制裁。

そして3件目が、今回の食品会社の事件だったのです。

その新聞紙をかぶった男はネット上では既に有名になっており、「シンブンシ」と呼ばれて徐々にその行為に共感する人達が増えていることに、吉野は危惧を抱きます。

映画『予告犯』

画像:映画.comより

実は「シンブンシ」と呼ばれるその男の正体は、かつて派遣社員としてIT会社で働いていた奥田宏明(生田斗真)でした。

彼は過酷な労働条件にもかかわらず、3年働けば正社員になれるという希望だけを頼りに頑張っていましたが、あまりにも酷い扱いに体を壊し夢も破れて退社。

復職しようにも働き口が見つからずに途方にくれていたところ、日雇いの肉体労働の仕事に誘われて山奥の不法投棄の現場で働くことになります。

そこで彼は、3人の男と知り合いました。

3人と仲良くなった奥田は彼らに、カンサイ(鈴木亮平)・メタボ(荒川良々)・ノビタ(濱田岳)・ヒョロ(福山康平)とあだ名をつけ、自分はゲイツというあだ名をもらって、お互い親しく呼び合うようになります。

しかし、そこで不幸な事件が起こったのです。

そしてその事件こそが、「シンブンシ」による予告犯罪のきっかけとなる出来事だったのでした。

感想

知らずに観たんですが、中村義洋の監督作なんですね。

同監督の作品では、『アヒルと鴨のコインロッカー』『フィッシュストーリー』『ゴールデンスランバー』なんかはスゴい好きなんですが、本作はあまりハマりませんでした。

私は読んだことないんですが、好評の内に2013年に完結した同名のマンガが原作なんだそうで、ストーリーとしては概ね原作のとおりらしいんですが。

ただ、もちろん2時間の枠に収めるためにいくつかのストーリーがカットされて、逆にいくつかの叙情的なシーンの追加もされているとのこと。

原作マンガの人気のおかげか映画のほうも公開時はかなりヒットしらしくて、私も期待して観たんですがどうも感覚的に合わなかったんですよ。

というのも、けっきょくは主人公たちのやってることは正義を盾にした悪フザケとしか思えず、それに目的が何であれそんなコトはやっちゃダメだろと思うんですね。

法では裁けない悪を懲らしめるというのは、コッソリとやるならまだ分かるんです。

誰も知らないところで、密かに悪い奴らを退治するというのなら、社会的な影響が小さい分まだましだと思うんですが。

それをネットで公開して広く一般に知るところとし、我々のやっているコトは正義だと言わんばかりに広告すれば、それを見て勘違いする連中が大勢出てくるのはチョット考えれば分かるはずです。

いろんな人が真似をして、それぞれが自分の個人的な正義を振りかざして暴走し始めるきっかけになり得るというのは、作中でも少し描かれてましたが十分に可能性のあることでしょう。

例え主人公たちの目的が正義のためといったものではなく、また別のところにあるとしても、自分たちのやることが結果として社会にどう影響するかは見当がつきそうなものですよ。

ですから作中で、「誰かのためになるなら人は動く」といったセリフがありますが、それも本作以外のところなら正しく意味を持つ言葉になると思いますが。

この作品では、「誰かのためになるなら」何であれやるべきで、その行為の善悪の判断は問題じゃないというような、短絡的な意味にとられかねない気がします。

そして主人公たちのそういった行為を友情物語のように、感傷的なヌルい描写で描いているところも何だか納得いかない気持ちもありますし。

加えて最後に主人公がとった決着のつけかたは、結局は責任を取らずに逃げたも同然ですから、やり方として卑怯だと思うんですよね。

確かに主人公の境遇や、描かれ方としてデフォルメがあるとはいえ派遣社員への酷い扱いというのも実際に存在するもので、そのへんは同情を感じます。

それから、刑事の吉野の「頑張って這い上がればいいじゃないか」という言葉に答える主人公の「頑張りたくても、どうしようもないこともある」という思いにも、共感を感じます。

でもやっぱり、だからといって正当化されないよねという気持ちなんですよ。

というわけで、全体としては納得のいかない部分が多くて、観終わったときにスッキリしない思いの残った映画でしたね。

余談ですが、この映画のスピンオフ作品として東山紀之さん主演の『予告犯 -THE PAIN-』というドラマがありまして、そちらも観たんですが。

実は私は、映画よりもそのドラマのほうが面白く感じたので、機会がありましたら鑑賞してみることをオススメしますよ。

作品データ

●監督
中村義洋

●出演者
生田斗真
鈴木亮平
荒川良々
濱田岳
戸田恵梨香

●日本公開年
2015年

●上映時間
119分

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