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時代の荒波を乗り越えた男の物語【映画レビュー】『海賊とよばれた男』あらすじ&感想(ネタバレ無し)

2017/10/06

TSUTAYA DISCASのDVDレンタルで映画『海賊とよばれた男』を観たので、その鑑賞記録です。

映画『海賊とよばれた男』

画像:シネマトゥデイより

あらすじ

空襲で焼き尽くされていく東京の街と、それを成す術も無く見つめる国岡鐵造(岡田准一)たち。

戦争によって多くの人や財産を失った終戦後の日本で、鐵造が経営する国岡商店も東京の本社屋は辛うじて残ったものの、ほとんどの営業基盤を失って進退窮まっていました。

石油の売買をする会社でありながら売るべき石油の備蓄も無く、人員の整理でもしなければ倒産の可能性もある中、しかし鐵造は一人たりとも社員の解雇はしないと宣言します。

そして何とか少しでも石油を手に入れようと彼が向かったのは、政府の保護下で国内の石油の流通を管理していた「石統(せきとう)」こと石油統制配給会社。

その社長の鳥川卓巳(國村隼)に、鐵造は頭を下げて石油を融通してくれるよう頼みます。

しかし、かつて鐵造の強引なやり方によって経営の邪魔をされ、煮え湯を飲まされたことのある鳥川は、にべもなくその頼みを断り鐵造を追い返してしまうのでした。

映画『海賊とよばれた男』

画像:シネマトゥデイより

しかたなく自宅へと戻った鐵造は、家族には心配をかけないよう平静を装いながらも、書斎で一人になると手詰まりになった状況に頭を抱えつつ、ふと会社を立ち上げた頃の懐かしい昔を思い起こします。

時は大正の末期1922年、これからは油の時代だと先見の明を働かせた弱冠27歳の鐵造は、北九州の門司で油を商う「国岡商店」を起業し、アチコチの工場に行っては機械油の売り込みに励んでいました。

ところが、どこの工場も小さな鐵造の店の油など見向きもせず、門前払いの毎日で経営は火の車。

映画『海賊とよばれた男』

画像:シネマトゥデイより

ついには、店の立ち上げの際に出資してくれた恩師の木田章太郎(近藤正臣)へも、金の返済ができそうにないと詫びを言いに行くことに。

しかし、そんな鐵造に励ましの言葉をかけ、お金が足りないならさらに追加出資をしようと言う木田に、やる気を取り戻した鐵造は海を走る漁船を見て一つのアイデアを思いつきます。

急いで店に帰った彼は、漁船が積んでいるエンジンに、燃料である灯油の代わりに店で扱っている軽油を入れてみたところ、問題無く動くことを確認。

これは金になると張り切った鐵造は、次の朝早くから店員たちと共に船で沖へと繰り出し、海上の漁船に直接交渉して軽油を売りさばく商売を始めます。

映画『海賊とよばれた男』

画像:シネマトゥデイより

灯油よりも安い軽油は売れに売れ、この作戦によって「国岡商店」は起死回生の大繁盛。

慣例的な縄張りを無視して、門司の船だろうと下関の船だろうと「海の上に線は無い」と見境無く商売をする鐵造は、誰知らず「海賊」と呼ばれるようになりますが彼の勢いは止まりません。

嫌がらせや妨害を蹴散らすようにして商売を続け、これをきっかけとして次第に人手を増やし規模を大きくしていった国岡商店は、やがて世界を動かすほどの大企業へと育っていくのでした。

感想

既に映画化された『永遠の0』の作者としても有名な、百田尚樹氏による同名ベストセラー小説の映画化作品です。

そして製作も山崎貴監督をはじめとして、同じく『永遠の0』のチームが再集結したとのことで公開当時は話題になりました。

原作は、出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公の一生と、彼が興した会社の成長を描いた実話を基にしたフィクションで、上下2巻に渡る長編小説なんですが。

それをまとめて映像化したので、2時間半近くの長さでもやはりダイジェスト感がありましたね。

原作のほうは読んでないのですが、きっと小説ではもっと詳細に書かれてるんだろうなと思われる重要ポイントが、いくつか省略されたように簡潔に描かれてるように感じられまして。

主人公やその関係者が苦境に立たされるシーンでも、工夫したり苦労したりするシーンが短くまとめられたような感じで、ちょっと感情移入し難いような印象もありました。

ですから、映画のほうも小説と同じく前後編の2本に分けるとか、あるいはいっそTVの連続ドラマにしたほうが良かったんじゃないかなという気もしましたよ。

とはいえ主人公を演じる岡田准一さんは、やはり期待を裏切らない熱演で良かったですね。

20代の若い頃から100歳近い晩年までを一人で演じて、老人のときの特殊メイクは違和感があるという評価もあったようですが、私はそれほど気になりませんでした。

そして主役の周りを固めるキャラクターも、それぞれ個性的でユニークな役柄が楽しめて面白かったですよ。

舞台となる会社は、社員を家族のように大切にするという面もありながら、今ならブラック企業と言われかねない面もあって、やや共感できない部分も感じられましたが。

その会社を守ろうとする社長や社員たちの熱い思いは十分に伝わって、戦後間もない頃の日本はこういう人たちによって支えられてきたんだなと思わせられました。

長尺ながらテンポよく話が進んで、最後まで飽きることも長さを感じることもなく観ることができて、ナカナカ良い映画でしたね。

作品データ

●監督
山崎貴

●出演者
岡田准一
吉岡秀隆
染谷将太
鈴木亮平
ピエール瀧
綾瀬はるか
小林薫
堤真一
近藤正臣
國村隼

●日本公開年
2016年

●上映時間
145分

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