スパイダーな変態【映画レビュー】『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』あらすじ&感想(ネタバレ無し)
2020/04/04
TSUTAYA DISCASのDVDレンタルで映画『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』を観たので、その鑑賞記録です。
画像:シネマトゥデイより
あらすじ
女性の使用済みパンティーをかぶることで人間の持つ潜在能力の100%を発揮し、その超人的なパワーと正義の心で悪を倒す「変態仮面」に変身する能力を開花させた色丞狂介(鈴木亮平)。
高校生だった彼は、学校に眠る埋蔵金を狙ってやって来た財閥の息子の大金玉男(ムロツヨシ)と戦い、「変態仮面」となって彼を倒します。
そして時が流れて大学生になった狂介は、今日もバイト先のピザ屋の店長に怒られていました。
20分以内での宅配を売りにしているそのピザ屋で、いつも配達が遅れてしまう狂介はお荷物扱いだったのですが、ついに店長の堪忍袋の緒が切れてしまったようで。
最後のチャンスと言われて向かった配達の途中、強盗の現場を目撃してしまった狂介は、またも正義の心が頭をもたげ、「変態仮面」になって犯人を退治したのは良いのですが、けっきょくバイトをクビになってしまいます。
しかも、その事件を報じた新聞を見た狂介の彼女の姫野愛子(清水富美加)にまで、もう「変態仮面」として事件に関わるのはやめるように責められる狂介。
変身に必要な、愛子からもらったパンティーまで取り上げられ、落ち込んでしまうのでした。
画像:『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』公式サイトより
そんなとき、大学の水泳の授業中にロッカールームから、女子全員のパンティーが盗まれるという事件が発生。
愛子から「この大学で、女性のパンティーを一番求めてるのはアナタでしょ」と、犯人ではないかと疑われる狂介は、それを否定しつつも興奮が抑えきれません。
なぜなら、愛子から教室の女子全員がパンティーを盗まれてノーパンだと聞いたせいで、生物学の講義中も上の空でパンティーの落書きに没頭する始末。
講義後に担当の女性教授に呼び出しを受けたのも、その件を注意されるものだとばかり思っていたのですが、意外にも狂介は彼女からタイプだと告白されてしまうのでした。
教授と学生という禁断の関係に心が揺れながらも、狂介は愛子という彼女がいるからと断ってその場を逃げ出します。
そのとき、廊下に出た狂介の耳に届く女の悲鳴。
駆けつけてみると、女子学生が強風にパンティーを奪われそうになっていて、それを防ごうとパンティーを掴んだ狂介までもが、窓から外へ飛ばされそうになってしまいます。
ところが不運にも、その光景を目にして、狂介が女子学生からパンティーを奪おうとしていると誤解してしまう愛子。
誤解を解きたいと思いながらも、さらに言い寄る女性教授に誘われて彼女の部屋へ行ってしまった狂介は、帰り道で急にキスされたところをまたも愛子に目撃されてしまいます。
完全に愛子に嫌われたと悲嘆にくれる狂介でしたが、その夜のことです。
街中のパンティーが強風に吸い寄せられるように奪われていくという奇怪な現象が起こり、不審に思って外へ出た狂介の目の前に現れたのは「ミスターバキューム」という怪人でした。
画像:『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』公式サイトより
その怪人は掃除機のような両手による恐るべき吸引力で、街中のパンティーを吸い寄せていたのです。
戦いを挑む狂介でしたが、愛子のパンティーの無い彼は「変態仮面」に変身することができず、生身のままでは勝ち目がありません。
思わずパンティーを求めてポケットに手を突っ込んだ彼は、その中に愛子のものとは違うパンティーを見つけます。
それは女性教授の部屋に行った際に、ついポケットに入れたままにして忘れていた彼女のパンティーでした。
画像:『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』公式サイトより
それを装着することで、ようやく「変態仮面」になれた狂介は怪人を倒すことができるのですが、その怪人の口から出た名前に驚きます。
何と怪人は、かつて狂介が高校生のときに倒したはずの大金玉男が差し向けたものだったのです。
彼の目的はミスターバキュームによってすべての使用済みパンティーを奪い、狂介が「変態仮面」に変身できないようにすることでした。
死んだと思っていた大金玉男が生きていて、なおも「変態仮面」である狂介を狙っていたとは。
はたして狂介は、いや「変態仮面」は、今度こそ大金玉男を倒すことができるのでしょうか。
画像:『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』公式サイトより
#感想
3年前に公開になった映画『変態仮面』の続編の登場ですが、前作に劣らないバカ映画に仕上がってて心から楽しめました。
今回も主人公を演じる鈴木亮平が、この出演に合わせて極限の肉体をスクリーンに描くため体を仕上げてますから、そういう筋肉美が好きな人にも喜ばれる作品ですね。
それにしても十分に俳優としての人気や地位を確立したにもかかわらず、こういう映画に出演する鈴木亮平という役者さんはスゴいですね。
仕事を選べよ!とか思いますが、いゃ選んだからこその出演なのかも知れませんし、だとしたら尚更スゴいです。
作風としては、いろいろとパロディーを用いた部分が多くて、他の映画などの作品をモチーフとしたシーンがたくさん出てくるのも面白かったですね。
特に『スパイダーマン』を意識してるようで、今回は舞台をニューヨークにまで広げて、その摩天楼を「変態仮面」が飛び回る様子も描かれてますよ。
一応ある程度ストーリーは筋が通ってて破綻はしてないんですが、そんな筋書きなんて気にしないで、頭を空っぽにして観るのが正しい楽しみ方だと思える映画です。
はじける筋肉美とアクション、そして軽いエロとくだらないギャグにニヤリとしながら、難しいことは一切忘れて変態な世界を堪能できる人におすすめしたい作品かと。
作品データ
●監督・脚本
福田雄一
●出演者
鈴木亮平
清水富美加
ムロツヨシ
●日本公開年
2016年
●上映時間
118分