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四姉妹の日常の物語【映画レビュー】『海街diary』あらすじ&感想(ネタバレ無し)

2020/04/02

TSUTAYA DISCASのDVDレンタルで映画『海街diary』を観たので、その鑑賞記録です。

映画『海街diary』

画像:映画.comより

あらすじ

朝早く、男の部屋で目を覚ました佳乃(長澤まさみ)は、慌てて服を着ると飛び出して行きます。

今日は父の葬儀のため、妹の千佳(夏帆)と一緒に朝から山形へ行く約束になっていたのです。

浮気の果てに15年前に母と離婚して家を出て行った父は、浮気相手の女性と結婚したものの、その女性と死別してから山形へ移り住み、そこで再度結婚して暮らしていました。

その父が亡くなったとの知らせを受けたものの、長女の幸(綾瀬はるか)は夜勤の仕事があるため行くことができないと言うので、次女の佳乃と三女の千佳の二人が葬儀に参列することになったのでした。

15年も会ってない上に、千佳に至っては記憶もほとんど無い父に対して、亡くなったと聞いてもほとんど何の感慨も浮かばない二人は、それでも列車を乗り継いで山形の田舎町へと向かいます。

そうして到着した駅には、一人の女の子が迎えに来ていました。

その子は、父が浮気相手の女性との間にもうけた一人娘のすずで、つまりは幸・佳乃・千佳の三姉妹にとっては腹違いの妹ということになります。

中学の制服を着てまだ幼く見えるすずでしたが、見かけによらないシッカリした対応で、佳乃たちを地元の旅館へと案内します。

一夜明けて葬儀に参列した二人でしたが、そこへ長女の幸が「夜勤明けで病院の同僚に車で送ってもらった」と姿を現しました。

父との思い出を一番多く持ち、かえってそのため自分達を捨てて出て行った父を恨む気持ちも強い幸は、葬儀に出ることを躊躇っていたのですが、どうやら気持ちの整理をつけたようです。

滞り無くすべてが終わって、父のことを話しながら火葬場からの帰り道を歩く、幸と佳乃と千佳の三人。

そこへ封筒を手にしたすずが、走ってやって来ます。

封筒の中には、父が大事に取って置いた三姉妹の写った写真が入っていました。

写真を見ながら思い出話を語り合う三人でしたが、唯一の血のつながった父親を亡くして所在無げにしているすずの様子に気づいた幸は、彼女に自分の一番好きな場所へ案内して欲しいと声をかけます。

すずが三人を連れて行った場所は山道を登った見晴らしの良い場所で、そこから見える景色は、三人の暮らす鎌倉の風景とよく似ていました。

映画『海街diary』

画像:インターネット・ムービー・データベースより

「ここへは父とよく来たんです」と少し寂しそうに語るすずに、「お父さんの世話をしてくれてありがとう」とお礼を言う三姉妹。

映画『海街diary』

画像:映画.comより

そして見送りに駅まで案内してくれたすずに、幸は「すずちゃん、鎌倉に来ない?」と尋ねてみます。

四人で一緒に暮らさないかという提案に、一瞬考えるようにうつむいたすずでしたが、すぐに顔を上げて「はい!」と嬉しそうに答えるのでした。

こうして鎌倉へとやって来たすずは、古い一軒家で三姉妹たちと生活を共にすることに。

引越しの当日、昼食の用意をする幸に気を使って手伝いを申し出るすずでしたが、それに対して幸は、

「すずはいいから、荷物の整理しなさい」

と、お姉さんらしく指示をします。

そしてさらにニッコリ笑って一言、

「もう妹なんだっから、“ちゃん”はつけないわよ」

新しい妹を迎えて、四姉妹となった彼女たちの生活が、こうして始まったのでした。

映画『海街diary』

画像:映画.comより

感想

2年近く前に公開されて当時はかなり話題になり、「日本アカデミー賞」を始めとして数々の賞を受賞して名作との評価の高い映画。

こういったエンターテイメント性の低い淡々とした映画というのは、劇場まで足を運んで大画面で観たいという気にはなれず、DVDレンタルや動画配信にしても時間を作って観てみようという気がナカナカ起きなくて。

そういうわけで実は観たことなかったんですが、今更ながら観る気になったのは、やはり広く評判になった作品は観ておこうかなと。

鎌倉で暮らす三姉妹に腹違いの妹が加わることになって、それからの毎日の生活をそれぞれの恋愛模様なども多少絡めつつ、お互いの心の動きやふれ合いを描いてまして。

特に大きな事件が起きるでもなく、比較的普通な暮らしの様子を静かに映像にしてるんですが。

ただ舞台となるのが、まるで「サザエさん」とか「寅さん」の世界のような古き良き日本の原風景を思わせる、鎌倉にある古い木造の一軒家なんですね。

いまどき縁側があったり、庭に梅の木があって毎年その実を使って梅酒を作っている家なんて、とてもレアだと思うんですが。

しかも、そこで暮らしてる姉妹がナカナカの美人揃いというところは、やはりフィクションでなければあり得ないといった感じではあります。

綾瀬はるか演じる長女の幸は、看護師の仕事をしながら家では母親のように家族をまとめるシッカリ者で、まっすぐな芯のある学級委員長タイプ。

長澤まさみ演じる次女の佳乃は、地元の信用金庫で働く現代っ子風キャラで、酒癖の悪さと付き合う男につい貢いでしまうところが玉に瑕。

夏帆演じる三女の千佳は、店長と恋人関係にあるスポーツショップで働き、一見おっとりした風でありながら末っ子らしい自由奔放な一面も。

そして広瀬すず演じる、これら三姉妹と一緒に暮らすようになった腹違いの妹すずは、年に似合わないシッカリ者で、明るく活発な性格のサッカーの得意なスポーツ少女。

それぞれが、それぞれの役をピッタリと思えるような好演で表現してます。

そしてこの4人の若手女優に加えて、樹木希林、大竹しのぶ、風吹ジュン、リリー・フランキーといった個性的な役者陣が脇を固めるという豪華な配役でして。

これらのキャスティングだけで、本作の仕上がりの良さの50%は既に決まってるんじゃないかといった印象ですよ。

特に私の好きな綾瀬はるかさんは、天然ボケキャラと思われがちですが、こういった真面目女子もまったく違和感無く演じられるところは素晴らしいと感じます。

いまや押しも押されぬ人気女優となった広瀬すずさんも、この作品ではまだまだ初々しさを感じさせる演技で面白いですね。

ベテランでは、樹木希林さんなんか画面に映るだけで怖いような、と同時に笑ってしまいそうな独特の存在感を醸し出してて、やっぱりスゴいです。

それからリリー・フランキーさんですが、どんな役で出ても何か腹黒い気味の悪さを感じてしまって、本作のような良い人役でもどーしても裏がありそうに見えてしまうのは私だけでしょうか?

ともあれ、そういった役者さんたちの作り上げる世界観の中で、とりたてて笑わせるでもなく泣かせるでもない暮らしの様子が、ジンワリと心に染みてくるような作品でしたよ。

作品データ

●監督・脚本
是枝裕和

●出演者
綾瀬はるか
長澤まさみ
夏帆
広瀬すず
風吹ジュン
樹木希林
大竹しのぶ
リリー・フランキー

●日本公開年
2015年

●上映時間
126分


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