【健康食品なんだから副作用は無い?!】サプリメントで気をつけるべきコト
2016/11/13
サプリメントとは何か?その安全性は?
人体を構成する有機物の基本は、タンパク質・脂肪・糖質で、これらが体の血となり肉となりエネルギーとなります。
そしてその有機物を有効活用するために必要なのが無機物のビタミン・ミネラルで、さらに食物繊維も忘れてはならない栄養素といえるでしょう。
こういった栄養素を過不足なく取り入れることによって、私達は健康な体を維持することができます。
しかし飽食の現代社会では、なかなかバランス良くとはいかないもので、カロリーは余分なほど摂りながらもビタミンやミネラルは不足しがちだったりするもので。
そういった栄養素のバランスを補うために取り入れるのがサプリメントなんですが、その安全性についてはあまり知られてないことも多いようです。
サプリメントは健康食品だから副作用は無いと言われることもありますが、本当にそうなんでしょうか?
注意すべきサプリメントの例
健康のためのサプリメントのはずなのに、実際には摂取することで逆に下痢・便秘・かゆみなどの不都合な症状がでることもあるので、気をつけなければなりません。
ここで実際に副作用が確認されたサプリメントについて、いくつかあげてみましょう。
イチョウ葉エキス
集中力や記憶力の向上を期待して使用されることの多いイチョウ葉エキスですが、頭痛・腹痛・皮膚のかゆみなどをひきおこすことがあります。
これはイチョウ葉エキスに含まれる「ギンコール酸」によるアレルギーを原因とする副作用で、本来これはサプリメントとして生成する際に取り除かれるべきモノです。
海外でイチョウ葉エキスが医薬品として扱われている国では「ギンコール酸」の規格基準が厳格になっていますが、サプリとして扱われている日本では基準の取り決めがありません。
ですから、イチョウ葉エキスを購入する際に「ギンコール酸」が取り除かれていると明示されているものを選んで利用するように気をつけましょう。
クロレラ
葉緑素や栄養が多く人気の高いサプリメントのクロレラですが、その副作用で皮膚障害が発生した例も多く報告されています。
これは、クロレラに含まれる葉緑素が分解されてできる「フェオホルバイト」という成分が、皮膚の光への過敏性を高めることによって起きる症状です。
業界でこの「フェオホルバイト」の規格基準を作成して規制もしていますが、その体への影響は人の体質によるところもあるので注意が必要です。
クロレラを利用する際は、まず少量から初めて、問題が起きた場合はすぐに服用をやめるようにしましょう。
プロポリス
抗菌や抗炎症作用があり、免疫力も高めるサプリとして人気のプロポリスですが、その摂取によって皮膚炎つまりかぶれが起きる例が報告されています。
これはプロポリスの成分に過敏な人に起きるアレルギー反応で、塗布や服用によって皮膚や口腔内に発疹やかゆみを引き起こす場合があるので要注意です。
また天然素材といっても蜂がいろいろな場所から集めてきたものなので、まれに有害な金属や不純物が含まれていることもあるので過信は禁物です。
ですからプロポリスも過剰に服用したりしないよう気をつけて、アレルギーのような症状が出たらすぐに使用をやめることが重要です。
その他生命にかかわる危険な副作用のあるもの
一時期ダイエットに効果があるとして人気のあったエフェドリン(麻黄・エフェドラ)ですが、現在は危険性の高い成分として規制されています。
ただ最近はネットで海外から個人輸入したダイエットサプリなどに含まれている場合があり、エフェドリンの副作用には不眠・高血圧等があり、摂取量によっては心臓麻痺で死に至る場合もあるので要注意です。
またゲルマニウムもダイエットや、さらにはガン等にも効くと人気になったこともある成分ですが、長期の服用によって体内に蓄積していくことで障害が起こります。
特に腎臓に悪影響があり、場合によっては尿毒症から人工透析が必要な体になったり死に至る可能性もあるので、服用はお勧めできません。
危険なのは無機ゲルマニウムで有機ゲルマニウムは安全との主張もありますが、実際に有機ゲルマニウムの摂取による障害や死亡例も報告されており、その信憑性には疑問があります。
まとめ
以上の例のように、薬ではなく健康食品だからサプリメントは副作用の無い安全なものだという考えは間違っています。
日本国内では健康食品とされていても、海外では医薬品として規制されているものもあり、その境界線は極めてあいまいなものなのです。
ですからサプリメントであってもその利用に際しては、まず少量から始めて次第に量を増やしていくというような用心深さが重要だと考えてください。
もちろん、そうして副作用にさえ気をつければ、体の健康や機能改善のためにサプリメントはとても有効ですからね。