老いも若きも悩みは尽きず【映画レビュー】『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』あらすじ＆感想(ネタバレ無し)
2017/07/16
ＴＳＵＴＡＹＡ ＤＩＳＣＡＳの動画配信で映画『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』を観たので、その鑑賞記録です。
画像：映画．ｃｏｍより
あらすじ
インドにある「マリーゴールド・ホテル」の若き経営者ソニー・カプール(デーヴ・パテール)は、とある目的ではるばるアメリカまでやって来ていました。
同行するのは、ホテルの元宿泊客で共同支配人のドネリー婦人(マギー・スミス)。
画像：インターネット・ムービー・データベースより
現在の「マリーゴールド・ホテル」は宿泊客が定着し、経営が軌道に乗ってはいたものの、空き室が少なく手狭になってきていました。
しかも結婚を間近に控えていた野心家のソニーは、ホテルのさらなる規模拡大と収益アップの策として、新たに「第２マリーゴールド・ホテル」のオープンを計画していたのです。
そこで、アメリカの大手のホテルに提携と融資を求めた提案をするため、彼は担当者に会います。
熱弁をふるうソニーでしたが、とりあえず査定のため覆面調査員を送るという回答を得てインドへ帰国。
一方、ホテルで暮らす宿泊客たちも、いろいろな事情を抱えていました。
織物販売の会社に試験採用として働いていたイヴリン(ジュディ・デンチ)は、正式採用のオファーを受けて嬉しい反面、自信を持てずに迷っていました。
画像：インターネット・ムービー・データベースより
そしてイヴリンに思いを寄せていたダグラス(ビル・ナイ)は、彼女が仕事を持つことで自分との時間を失うことになるのが気がかり。
画像：インターネット・ムービー・データベースより
二人の男性と二股の恋愛を楽しんでいたマッジ(セリア・イムリー)は、それぞれから求婚されて、どちらを選ぶべきか決めかねています。
さらに、仲睦まじく付き合っているはずのノーマン(ロナルド・ピックアップ)とキャロル(ダイアナ・ハードキャッスル)の間にも、なにやら不穏な気配。
画像：インターネット・ムービー・データベースより
そんな、ざわついた様子のホテルに、新たに２人の宿泊客がやって来ます。
１人はイギリスからやって来たという女性客で、もう１人はアメリカから小説を書くために来たという男性ガイ・チャンバース(リチャード・ギア)。
画像：インターネット・ムービー・データベースより
ソニーはガイこそが査定人だと考えて、彼に気に入られようとアレコレ世話をするのですが、果たしてその結果はどうなるのか。
そして宿泊客たちの、それぞれの問題はどんな結末を迎えるのでしょうか。
感想
２０１２年に公開された『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の続編にあたる作品なんですが、私はそんなことは知らずに観てしまいまして。
評価の高かったらしい前作は観ていないまま、本作を鑑賞したんですが。
やはり前作を観てからのほうが、きっとキャラクターへの理解度も変わってきて面白さも違うんでしょうが、これだけ観ても十分に楽しめましたね。
お話の舞台はインドのホテルで、経営してるのは結婚を控えた若いカップルなんですが、泊り客はお年寄りばかりで、ちょっとした老人ホームのようなホテル。
ですから登場人物も、ほとんどお年寄りながら、イギリス出身の妙齢の名優たちが多数出演してます。
俳優さんについてはあまり詳しくない私でも、ジュディ・デンチは『００７』のＭの人だと思ったり、マギー・スミスは『ハリー・ポッター』のホグワーツの先生だと思ったり。
それから、デーヴ・パテールは『スラムドッグ』や『チャッピー』に出てた人だなーとか、ビル・ナイもどっかで見たことあるくらいには分かりましたよ。
そして、アメリカからはリチャード・ギアが参加してまして、やっぱリチャード・ギアは歳を取ってなおカッコイイですね。
ストーリーは、それらお年寄りが関係する物語が８割くらいを占めてるんですが、これがほぼ恋愛系のゴチャゴチャしたお話でして。
老いてなおお盛んなのは良いことだとは思いつつ、私は不倫とか二股とかいった話には一切興味が無いもんで、そのへんのストーリーにはまったく関心を持てなかったんですね。
ただ、惚れた相手にナカナカうまく思いを伝えられないといった話もありまして、それは年をとってもやっぱり恋愛ってそんなもんかなーとか感じて面白かったです。
そんな様子で、お年寄りたちの恋愛ドラマを描いた部分が多いということもあり、私が予想してた内容とはチョット違ってまして。
もう少しコメディー要素が多いかなと思ってたんですが、意外に笑えるシーンも少なかったので、そういう意味では期待してたタイプの映画じゃなかったんですよね。
とはいえ、人間ドラマとしては面白い部分もありまして。
さらにインドを舞台にしただけあって、ボリウッド映画ばりの集団ダンスがあったりと楽しませてくれるシーンもあって、全体としてはナカナカ悪くない映画でしたよ。
というわけで、順番が前後してしまいますが、前作も改めて観てみようかなと思った次第です。
作品データ
●原題
Ｔｈｅ Ｓｅｃｏｎｄ Ｂｅｓｔ Ｅｘｏｔｉｃ Ｍａｒｉｇｏｌｄ Ｈｏｔｅｌ
●監督
ジョン・マッデン
●出演者
ジュディ・デンチ
ビル・ナイ
ペネロープ・ウィルトン
マギー・スミス
デーヴ・パテール
リチャード・ギア
●日本公開年
２０１６年
●上映時間
１２３分
